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バレエの人気作品!「コッペリア」の全幕を徹底解説!

可愛らしい衣装で発表会やコンクールなどで踊れらることが多い『コッペリア』のヴァリエーション。

有名で人気のある作品ですが、意外と全幕のストーリーが知られていないことも多いようです。

今回は『コッペリア』のあらすじやみどころを徹底解説します!

『コッペリア』について

『コッペリア』は動く人形を題材としたバレエ作品で、E.T.A.ホフマンの物語『砂男』にヒントを得、台本はサン=レオンとシャルル・ニュイッテルにより制作されました。

初演は1870年5月25日にパリ・オペラ座で上演され、現在も世界中で上演され続けている人気作品です。

タイトルはコッペリアですがバレエ作品において、コッペリアやコッペリウス博士は重要な役ではありますが、主役はスワニルダとフランツとなっています。

登場人物

『コッペリア』には数々の魅力的な人物が登場します。

主な登場人物の一覧をご覧ください。

・スワニルダ:(村の娘、フランツの恋人)
フランツ:(村の青年、人形と知らずにコッペリアに恋をする)
・コッペリア:(コッペリウス博士が造った自動人形)
コッペリウス:(コッペリアを造った博士)
スワニルダの友人たち:(スワニルダとともにコッペリウス邸に忍び込んだり、さまざまなシーンでスワニルダと行動を共にします)

『コッペリア』全3幕

『コッペリア』は喜劇のようにコミカルな動きが散りばめられており、観客を楽しい気分にさせてくれる作品です。

演出家によって結末が異なるのも最後まで目が離せないポイントです。そんな『コッペリア』のあらすじや登場するヴァリエーションなどを紹介します。

『コッペリア』第1幕

『コッペリア』第1幕のあらすじやみどころ、踊られるヴァリエーションを紹介します。

  • 《あらすじ》

舞台はポーランドのとある農村。

人形作りの職人であるコッペリウスは陰気で気難しい性格で村人たちから変人扱いされていました。

コッペリウスの家のベランダには、彼が造った人形の少女コッペリアが座って本を読んでいます。

しかし、村人たちはコッペリアが人形であることを知りません。

コッペリウスの向かいに住んでいるのは明るく人気者の少女スワニルダ。

村の青年、フランツとは恋人同士ですが、最近フランツは可愛らしいコッペリアが気になる様子です。

これに気づいたスワニルダはヤキモチを焼いて、このことがきっかけで2人はケンカをしてしまいます。

ある日、コッペリウスが町に出かける際に家の前に鍵を落としてしまいます。

そのことに気づいた好奇心たっぷりのコッペリアと友人たちは、コッペリウスの家に入ってみることにしました。

  • 《みどころ》

1幕では個性的な登場人物が登場し、それぞれのキャラクターや関係性がわかります。これからコッペリウスの家に忍び込むスワニルダと友人たちのドキドキ感も。コンクールでも踊られることが多い1幕のスワニルダのヴァリエーションにも注目です。

  • 《ヴァリエーション》
    スワニルダのヴァリエーション

『コッペリア』第2幕

『コッペリア』第2幕のあらすじやみどころ、踊られるヴァリエーションを紹介します。

  • 《あらすじ》

コッペリウスの家の室内には様々な種類の人形たちがところ狭しと並べられています。

スワニルダと友人たちは探索しているうちにコッペリアも人形の1つであることに気づきました。

運悪くコッペリウスが帰ってきてしまい、スワニルダたちは怒鳴られてしまいます。

友人たちは逃げて行きましたが、スワニルダだけはコッペリウスに気づかれずに室内に身を隠すことができました。

そこへフランツもコッペリアを見るために窓から忍びこんできました。

当然、コッペリウスに見つかってしまったフランツは怒られてしまいます。

そして、コッペリウスは一計を案じフランツに眠り薬を混ぜたワインを飲ませ眠らせます。

酔っ払ったフランツから命を抜いて自信作の人形であるコッペリアに吹き込もうと考えたのです。

その一部始終を見ていたスワニルダはコッペリアになりすましコッペリウスをからかい、いたずらの限りをつくします、この騒ぎにフランツも目を覚まし、コッペリアの正体が人形であることを知ったフランツはスワニルダと仲直りを果たします。

  • 《みどころ》

ミステリアスなコッペリウスの家の中は緊迫感がありますが、スワニルダがコッペリアのふりをするシーンはコミカルな人形の動きが可愛らしく引き込まれます。

コミカルな動きやシーンが多いのも『コッペリア』の特徴です。

  • 《ヴァリエーション》

ありません。(スワニルダがコッペリアに扮して踊るソロはあります)

『コッペリア』第3幕

『コッペリア』第34幕のあらすじやみどころ、踊られるヴァリエーションを紹介します。

  • 《あらすじ》

仲直りしたスワニルダとフランツは村のお祭りの日に結婚の日を迎えます。

にぎやかな祝宴の最中に人形を壊されたコッペリウスはカンカンになって怒鳴り込みにやってきました。

しかし、スワニルダとフランツによる謝罪と村長がなだめたことによりコッペリウスも機嫌を直し2人を祝福します。

祝宴では「時」、「曙」、「祈り」、「仕事」、「結婚」、「戦い」、「平和」の踊りが披露され、ラストには登場人物全員でフィナーレを迎えます。

  • 《みどころ》

村の盛大なお祭りの日にスワニルダとフランツの結婚式が行われお祝いムードの中、フィナーレへと向かいます。

発表会ではこの第3幕だけを上演する教室も多くあります。

そのため「時」、「曙」、「祈り」、「仕事」、「結婚」、「戦い」、「平和」の踊りを踊ったことがある、これから踊る予定という人も多いかもしれません。

スワニルダやフランツのヴァリエーションはコンクールでもよく踊られている人気のある踊りです。

  • 《ヴァリエーション》

「時」、「曙」、「祈り」、「仕事」、「結婚」、「戦い」、「平和」のヴァリエーション(ソロではない場合もあります。)

・コッペリアのヴァリエーション

・フランツのヴァリエーション

バレエ公演について

日本ではバレエの公演に行くことはまだあまり馴染みがないかもしれません。

そのため、敷居が高いと感じてしまうことも多いようです。

しかし、実際は案外気軽に行けるものです。

バレエ公演の基本について紹介しますので、「バレエ公演に行ってみようかな」という方は参考にしてみてください。

バレエ公演のチケット

バレエの公演に行くには、まずチケットが必要です。

チケットの価格はオーケストラ付きの生演奏と、そうでない場合か日本のバレエ団か海外のバレエ団か、全幕公演か※ガラ公演かによって価格は変わります。

※ガラ公演とは各作品から抜粋されたパ・ド・ドゥや小作品を集めた公演のことです。

  • チケットの価格

チケットの価格は大体が3.000円から20,000円くらいの場合が多いです。

  • チケット(座席)の種類

座席は指定になっておりS席、A席、B席、C席のように分かれています。

会場にもよりますが、S席、A席は1階、B席、C席は2階や3階ということが多いです。

1階席は舞台が近く、ダンサーや衣装、舞台の背景など間近で舞台の細かいところまで観ることができます。

2階や3階席も舞台が遠くなってしまいますが、上から見えるので舞台の全体を観ることができるので意外とオススメです。

バレエ公演を観に行く時の服装

実は日本国内のバレエ公演ではドレスコードは決まっていません。

そのため、スーツやドレスなど普段よりドレスアップする必要はありません。

バレエ鑑賞は非日常を味わえる機会なので、せっかくなら少しおしゃれをして行くことをオススメします。

  • オススメの服装

男性 ジャケット、シャツ

女性 ワンピース、スカート(パンツスタイルでもOK)

お子さま (女の子)ワンピースやスカート(男の子)襟付きのシャツ、ポロシャツ等

※マストではありませんが綺麗めな服装がオススメです。

  • 持っていると便利なもの

・オペラグラス

ダンサーの表情や衣装等といった細かい部分も見ることができます。

・ブランケット

会場内は空調が効いている場合が多く、夏には冷房が強く感じることもありますのでブランケットがあると肌寒く感じる時にも安心です。

・A4サイズが入るバッグ

プログラムを購入したり、他の舞台のチラシをいただいたりするので、それらを入れられるA4サイズのバッグがオススメです。

これらのものは必須ではありませんが、持っていると便利なものですので参考にしてみてくださいね。

バレエ公演の鑑賞中マナー

バレエ鑑賞はマナーに厳しいイメージもあるかもしれません。

しかし、基本的に意識したいのは「他の観客の邪魔をしないこと」です。

具体的には下記のことに気をつけます。

・上演中に客席を出入りしない

・上演中にしゃべらない

・物音を立てないようにする

・スマートフォンなどの電子機器の操作(上演中は電源をオフにするのが安心です)

・客席での飲食

・身を乗り出して見ること(後ろの人が見えにくくなってしまうため)

バレエの公演は一度始まってしまうと休憩まで中に入れないこと・外に出られないこともあります。

遅刻してしまった時は休憩までロビーで待たなければならない場合もありますので、時間には余裕を持つようにしましょう。

まとめ

『コッペリア』は他のバレエ作品に比べ、コミカルな動きが多く観ていて楽しい気分になれる作品です。

ストーリーをあらかじめ知っておくとより作品を理解して公演を楽しめますね。

また役柄を理解することでヴァリエーションを踊る時も表現が深くなるでしょう。

『コッペリア』を予習してから踊ったり、公演を観に行ってみてくださいね。

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