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リノリウムってなに!?お稽古場や舞台の床について知ろう!!

突然ですが、バレエのお稽古場の床がどんな素材で出来ているか知っていますか?

床の種類には2種類あり、それぞれのメリット・デメリットがあります。

またバレエをしていると耳にすることが多い「リノリウム」ですが、一体どのようなものを指すのでしょうか。

今回はバレエのお稽古場の床の種類やリノリウムについて詳しく紹介していきます。

バレエ教室の床やバレエ舞台の床について気になる方は参考にしてみてくださいね!

お稽古場の床はどんな素材でできている?リノリウム床の場合

お稽古場の床がどんな素材か気にしたことはありますか?

床の種類は2種類あり、そのうちの1つがリノリウム床です。

「リノリウム」は普段あまり聞かない言葉ですが、どのような床なのでしょうか。

リノリウム床についてや、メリット・デメリットについても紹介します。

リノリウム床とは

リノリウムは、1860年代にイギリス人のフレデリック・ウォルトン (Frederick Walton) によって発明され、100年以上の歴史をもつ素材です。

見た目がビニールのようで、名称もカタカナであることから、化学物質で作られたものに思われやすいですが、実は原料のほとんどが天然素材。

亜麻と呼ばれる植物の種から取れる亜麻仁油、松ヤニ(ロジン)などの樹脂類、コルク粉、顔料などを混ぜて、シート状やタイル状にしたものを指します。

リノリウムは適度な弾力性があり滑りにくい素材として、バレエでも使われるようになりました。

リノリウム床のメリット

リノリウム床のメリットはなんといっても「滑りにくい」ことと適度な「弾力性」があること。

リノリウムがバレエの床として使用される前は、※松ヤニを床に散りばめて滑りにくくしていました。

松ヤニは滑り止めの効果が高いですが、同時にバレエシューズが汚れてしまうという点も。

リノリウム床の場合は、松ヤニを使用しなくても滑ることなく安全に踊ることのできる床素材です。

※松ヤニ・・・バレエでは、松ヤニを滑り止めとしてトゥシューズのつま先やソールに吹きかけたり、砕いてシューズの裏に付けたりして使用します。

松ヤニは粉状になるとグリップ力が高く、床上の滑りを軽減して踊りやすくしてくれる役割があります。

リノリウム床のデメリット

「滑りにくい」ことが最大の利点であるリノリウムですが、ワックスや松ヤニといったものが付着すると逆に滑りやすくなってしまうという特性も。

また、紫外線に当たると変色の可能性もあります。

主原料が亜麻仁油であるため特有のニオイが気になるという場合もあります。

施工直後は亜麻仁油特有のニオイが出てしまいますが、時間が経つにつれて薄れてきます。

リノリウム床に適したバレエシューズ

リノリウム素材の床は滑りにくいので、バレエシューズは滑りやすい材質がおすすめです。

具体的にはレザー生地を使用していない、キャンバス地のバレエシューズがリノリウム床との相性が良いのでおすすめです。

お稽古場の床はどんな素材でできている?木材床の場合

バレエのお稽古場の床の種類は2種類あり、1つは前述のリノリウム床で、もう1つは木材床です。

木材床の特徴や、メリット・デメリットについて紹介します。

木材床とは

木材床に適しているさ材は桜材です。

桜材は傷がつきにくいという特徴があり、リノリウム床にはひんやり感がありますが、木材床は暖かみも感じることが出来ます。

その暖かみが好きで桜材を起用しているお教室も多くいらっしゃいます。

木材床のメリット

木材床のメリットは暖かさの他にも、湿度調整できること。

また、ダンサーにとって重要なメリットは衝撃を吸収するため足への負担が少ないということです。

衝撃を吸収するので床を木材にしているお教室もあるでしょう。

木材床のデメリット

木材のデメリットはリノリウムに比べて、かなり滑りやすいところです。

そのため、松ヤニを付けて滑りにくくするものの、スタジオによっては松ヤニの使用を禁止しているところも・・。

松ヤニが使えない場合は、濡れ雑巾で対応するのですが、濡れ雑巾はバレエシューズには使用できますが、トゥシューズとの相性がよくありません。

トゥシューズは糊をたくさん使用し作られているので、水分に弱いという特徴があります。

バレエショップなどでは松ヤニ以外にも、滑りにくくするグッズが売られていますで木材床で滑るという方はチェックしてみましょう!!

木材床に適したバレエシューズ

木材床は前述の通り、滑りやすいのでリノリウム床とは逆にシューズは滑りにくい材質を選ぶ必要があります。

キャンバス地を使用しないオールレザー地が滑りにくくおすすめです。

舞台の床にも使用されているリノリウムについて詳しく知ろう

実はリノリウムはバレエの舞台でも使用されていることが多いんです!

中には、お教室や舞台でリノリウムを毎回、自分たちでひいているというところもあります。

バレエの舞台でリノリウムが使用されている理由や、リノリウムをお手伝いがあるかもしれないので、ひきかたを紹介していきます。

バレエの舞台でリノリウムが使用されている理由

実はバレエの舞台ではリノリウムが床材として使用されていることが多いです。

その理由は下記の通りです。

  • ・滑りにくい
    リノリウムのメリットでもある滑るにくさがやはり、バレエの舞台で使用される一番の理由です。
    松ヤニは何回も使用すると層になって滑りやすくなることもあります。
    そのため、松ヤニなしで滑りにくいというのはバレエに適していると言えますね。
  • ・摩擦や衝撃に耐えられる
    リノリウムは踊りの際に生じる衝撃や摩擦に強く耐えることができます。
  • ・メンテナンスがしやすい
    リノリウムは汚れが拭き取りやすいことから、日常的なメンテナンスも簡単です。

上記の理由からバレエをはじめとする、イベントやダンスステージでもリノリウムを使用している舞台が多いようです。

リノリウムの敷き方

お稽古場や舞台では、元々の床の上にリノリウムを敷く場合があります。

舞台の場合はリノリウムを敷くのは業者さんがやってくれる場合も多いですが、お稽古場の場合は先生や生徒、保護者で敷く場合もあります。

もしかしたらバレエをやっているとリノリウムを敷く機会があるかもしれないので敷きかたを紹介します。

リノリウムの敷きかた①

リノリウムは数個に分けて筒状に丸めて収納されていることが多いです。
筒状のリノリウムを運んで、並べていきます。

リノリウムの敷きかた②
大体の場所が決まったら、筒状のリノリウムを転がして広げていきます。

リノリウムの敷きかた③
リノリウムとリノリウムの隙間を埋めます。
この際、重なり合わないように注意します。
また、弛んでいる部分がないかチェックしましょう。

※重なった部分があると、つまずきの原因となってしまいます。

リノリウムの敷きかた④
リノリウム同士の隙間が埋まったら、養生テープでとめていきます。
この際に2人1組で作業すると、やりやすいです。
(1人がテープを抑える、もう1人がテープを伸ばす)

まとめ

リノリウムは「リノ」とも呼ばれバレエをしている人の中では親しまれています。

木材とリノリウムのどちらもメリット・デメリットがありますし、好みも分かれるところです。

ただ、バレエの舞台でリノリウムが使用されていることも多いので、リノリウム床だと本番に近い状態で踊れることも大きな利点かもしれませんね。

一度、お稽古場の床について考えてみてくださいね。

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